NHK「美と若さの新常識」などで紹介されたこともあって、最近、「美肌菌」が注目を集めていますね。
「美肌菌」というのは読んで字のごとく、「肌を美しくしてくれる菌」、「美肌へと導いてくれる菌」のこと。
美容に関心の高いあなたなら、きっとご存知なのではないでしょうか。
あるいは抗菌グッズが巷にあふれる現代、「菌」と聞くだけでアレルギー反応を示す方もいらっしゃるかも分かりませんね。
でも好むと好まざるとに関わらずわたしたちの体にはたくさんの「菌」が存在すること、これらの「菌」が健康やダイエット、そして美肌のために重要な働きをしていることが分かってきています。
この記事では、
- ヒトの体に存在する「菌」とはどんなものなのか
- 「美肌菌」を育てる「育菌スキンケア」とはどういうものなのか
- 「育菌化粧品」にはどんなものがあるのか
といった点についてご紹介したいと思います。
美肌菌を育てる育菌化粧品
皮膚常在菌や美肌菌が注目されるようになり、化粧品にも肌の美肌菌に着目した「育菌化粧品」、「美肌菌化粧品」を謳ったものが登場してきました。
現在これらの化粧品は、
- 美肌菌を元気にする成分が入った化粧品
- 美肌菌そのものが入った化粧品
の2つに大別されます。
それぞれどのようなものがあるのか、次から見ていきましょう。
美肌菌を元気にする化粧品
まずは「美肌菌を元気にする成分が入った化粧品」からご紹介します。
ラピールプラス
オリゴ糖由来成分「グルカンオリゴサッカリド」が美肌菌をサポートし、肌の菌バランスを改善する美容液。
肌を根本から改善サポートし、「たるみ感」「毛穴」「乾燥」などの少ない肌へと導きます。
- 定期初回限定価格:1,200円(税込)
- 2回目以降:3,800円(税込)
- 継続の回数しばりなし
オリゴロジック
美肌菌のエサとなるオリゴ糖をダブル配合。
美肌菌に働きかけるエビデンスデータも取得済みの美容液です。
美容液単品と美容液+化粧水のセット販売があります。
- 定期初回限定価格:2,970円+税
- 2回目以降:4,950円+税
- 4回の継続が条件
キハナクリーミーセラム
肌の悪玉菌の繁殖を抑制する作用や抗菌・保湿効果等を持つマヌカハニー、美容成分をたっぷり含んだシラカンバ樹液等を配合。
使うたびに肌バランスを整え、ハリとうるおいのある“素肌美”へと導くクリーム状美容液です。
- 定期初回限定価格:4,011円(税込)
- 2回目以降:7,220円(税込)
- 3回の継続が条件
レヴィーガ モイスチュアセラム
皮膚常在菌を最善のバランスへと導くためのフェカリス菌、BIOECOLIA(α-グルカンオリゴサッカリド)、乳酸菌代謝産物の3つの成分を配合。
100%ラメラ構造により肌の奥へ素早く浸透し、うるおいが長く続く美容液です。
- 定期初回限定価格:3,480円+税
- 2回目以降:4,980円+税
- 継続の回数しばりなし
美肌菌が入った化粧品
ここまで「美肌菌を元気にする成分が入った化粧品」をご紹介しましたが、ここからは「美肌菌そのものが入った化粧品」を見ていきましょう。
「美肌菌そのものが入った化粧品」は、
- 本人の顔から皮膚常在菌をガーゼ等で採取
- 採取した皮膚常在菌(ガーゼ等)を化粧品会社の研究室に返送
- 研究室で美肌菌を選抜・培養・凍結保存
- 培養して増やした美肌菌を配合した化粧品を作る
- オーダーメイド化粧品として本人のもとへ
という過程を経て届けられるシステムになっています。
美肌菌バンク
本人の顔から美肌菌を採取し、凍結保管して必要な時にいつでも取り出して化粧品にすることができるサービスです。
オーダーメイド化粧品「美肌フローラ」は、小さなボトル1本に10億個の美肌菌粉末(フリーズドライ)が入った化粧品。
専用化粧水で溶かして自分の肌に戻します。
- 美肌菌バンク登録費用:200,000円+税(初回のみ)
- 美肌菌保管費用:5,000円(月額)
- 美肌フローラ6ヶ月コース:58,000円+税(月額)
- 美肌フローラ12ヶ月コース:48,000円+税(月額)
※美肌フローラコース利用中は美肌菌保管費用は無料。
My美肌菌
採取・培養した美肌菌から、「バイオエッセンシャルクリーム」、「My美肌菌 エッセンス」、「My美肌菌 美容液」等のオーダーメイド化粧品を作ることができます。
それぞれ単品で作る場合は初回検査キット(追加料金:税込12,960円)の費用が別途必要になりますが、定期コースの場合は検査キットの費用は無料になります。
凍結保存された美肌菌は、My美肌菌美容液等の注文が1年以上ない場合は破棄されます。
ここでは次にご紹介する「エルピダ セリア」との比較から、「バイオエッセンシャルクリーム」の価格をご紹介しますね。
- 定期購入初回価格:9,720円(税込)
- 2回目以降:16,200円(税込)
- 3回の継続が条件
エルピダ セリア
採取した美肌菌を10億個まで培養増殖させて配合した美容ジェルクリーム。
美肌菌採取キット、分析・培養、凍結保管費用は無料です。
ただしこちらも1年以上注文がない場合は、凍結保管された美肌菌は廃棄されます。
- 定期初回限定価格:2,700円+税
- 2回目以降:4,800円+税
- 継続の回数しばりなし
体の内側の菌「腸内細菌」
ヒトの体にはたくさんの菌が存在すると書きましたが、体の中で最も多くの菌が存在しているのが大腸と小腸を合わせた腸です。
腸の中に存在する菌のことを「腸内細菌」と言い、その数は約1,000種類・100兆個にものぼると言われています。
腸内細菌は種類ごとにグループを作って集まっていて、顕微鏡で見るとその様子が花畑のように見えることから「腸内フローラ」と呼ばれるようになりました。
腸内フローラの種類って?
腸内フローラの種類は大きく分けて「善玉菌」、「悪玉菌」、「日和見菌」の3つになります。
名前からも分かるかと思いますが、それぞれヒトの体にとって善い働きをする菌、悪い働きをする菌、どっちつかずの菌という性質を持っています。
平たく言えば「良い子」、「悪い子」、「普通の子」ということですね。
善玉菌
良い子に分類される善玉菌は、腸の調子を整えるために大活躍する菌です。
善玉菌の代表である「乳酸菌」や「ビフィズス菌」という名前を聞けば、きっとあなたもピンっとくるのではないでしょうか。
善玉菌には、腸の中を酸性に保ち、アルカリ性を好む悪玉菌の増殖を抑えて、腸の運動を活発にする働きがあります。
腸がよく動けば気持ちの良いお通じがあり、規則正しいお通じはお肌の改善につながります。
このことを経験的に知っている方は、きっとたくさんいらっしゃいますよね。
腸の善玉菌は、まさに体の内側にいる「美肌菌」なんですね。
善玉菌は他にも、美肌のために重要な働きをするビタミンB群を作り出したり、体の免疫力を高める働きなどもしているんですよ。
悪玉菌
悪い子に分類される悪玉菌は、肉などに含まれるたんぱく質を分解して腐敗物質を作り出したり、発がん性物質などの様々な体に悪い有害物質を作り出したりします。
代表選手はウンチのニオイを臭くする「ウェルシュ菌」や、お腹の調子を悪くする「病原性大腸菌」などです。
これらの悪玉菌が増えると便秘や下痢などを引き起こし、ひいては肌荒れなどの肌の不調にもつながっていくんですよ。
ただし注意しないといけないのは、悪玉菌といっても「たんぱく質を分解する」といった、大切な働きもしているということ。
増えすぎるのは良くないけれど、まったくいなくなってしまうのは、それ以上に困りものなんですよ。
日和見菌
体調が良い時には何ともないのに、暴飲暴食や寝不足などで体調が悪くなると、よくヘルペスができる・・・。
そんな経験があなたにもあるのではないでしょうか。
ヘルペスは「ヘルペス菌」が原因でできるものですが、「ヘルペス菌」そのものは普段からわたしたちの体に住みついています。
このように普段はおとなしい、もしくは体の役に立っているのに、体が弱ると悪さをする菌のことを日和見菌と言います。
腸の中の日和見菌も同じ。
腸の中で善玉菌が優勢に立っている時は善玉菌の味方をし、逆に悪玉菌が優勢になると悪玉菌の味方をするという、その時の状況に合わせて立場を変えるという菌です。
代表的なものには「バクテロイデス」や「連鎖球菌」などと呼ばれるものがあります。
理想的な腸内フローラの状態とは?
上でも述べたように、腸内フローラは善玉菌、悪玉菌、日和見菌のバランスが保たれていることが重要です。
そして理想的な腸内フローラの状態は、「善玉菌2割:悪玉菌1割:日和見菌7割」だと言われています。
善玉菌が優位であれば日和見菌を味方につけることができ、腸内を良い環境に保つことができます。
逆に悪玉菌が優位になると日和見菌も悪玉菌へとなびき、腸内で腐敗活動をして腸内環境を悪くしてしまいます。
善玉菌を増やして腸内で優位に立つようにしつつ、全体として腸内フローラのバランスを保っていくことが、腸内環境を良くすることになるんですね。
ここで注意しなければいけないのが、腸内フローラのバランスは加齢とともに変わってくるということ。
善玉菌であるビフィズス菌は年を取るとともに減少し、逆に悪玉菌であるウェルシュ菌などは増加していきます。
参 照 腸を鍛える-腸内細菌と腸内フローラ | 光岡知足 祥伝社新書
だから意識して腸内フローラのバランスを整えていくことが重要なんですよ。
腸内環境の良し悪しの見分け方
腸内フローラのバランスが整っているかどうか、自分の腸内環境が良いのか悪いのかは、お通じの状態で見分けます。
毎日、または3日に1度程度、気持ちの良いお通じがあれば腸内環境は良い状態にあると言えます。
「気持ちの良い」というのが大切で、例え毎日お通じがあっても、スルンと出なかったり、残便感があったりする場合は便秘の状態。
腸内環境が良いとは言えません。
ウンチの色や形も重要です。
色は黄色から黄色がかった褐色で、臭いにおいがなく、バナナのような形の柔らかいウンチがスルンと出るのが理想的な状態。
逆に硬いコロコロのウンチで、黒っぽい色をしていて、ドブのような臭いがするものは良くない状態です。
下痢に近いゆるゆるのウンチばかりだったり、下痢と便秘を繰り返すという状態も、腸内環境が良いとは言えませんね。
腸内フローラを改善する食べ物
それでは善玉菌を増やし、腸内フローラのバランスを改善する食べ物にはどんなものがあるのか、ここからご紹介していきますね。
食物繊維
腸内フローラのバランスを改善する食べ物として一番にあげられるのが「食物繊維」。
食物繊維は「人の消化酵素で消化されない食物中の難消化性成分の総称」と定義されています。
ちょっと難しい表現ですが、要するにヒトの胃や腸で消化吸収されない成分なんですね。
消化吸収されずに大腸まで達した食物繊維は、ウンチのカサを増す材料になってスムーズなお通じの役に立ったり、善玉菌のエサになって腸内環境を改善する役割を果たしたりするんですよ。
食物繊維には「不溶性食物繊維」と「水溶性食物繊維」があります。
不溶性食物繊維
水に溶けにくい食物繊維を不溶性食物繊維と呼びます。
胃や腸を通ってくるときに水分を吸収して膨らみ、ウンチのカサを増します。
またウンチと一緒に有害物質を排出して、腸の中をきれいにする働きも持っているんです。
不溶性食物繊維を多く含む食べ物には、
- 玄米等の穀類
- ゴボウ、サツマイモ等の根菜類
- いんげん豆等の豆類
- キノコ類
などがあります。
水溶性食物繊維
水に溶けやすい食物繊維を水溶性食物繊維と呼びます。
大腸の中で菌によって発酵・分解され、ビフィズス菌などの善玉菌のエサになって、腸内環境を整える働きをします。
不溶性食物繊維を多く含む食べ物には、
- 昆布、わかめ等の海藻類
- リンゴ、バナナ等の果物類
- 納豆
- コンニャク
などがあります。
ヨーグルト
お腹の調子を良くする食べ物で、忘れてはならないものの2つ目はヨーグルトですね。
腸内の善玉菌の代表選手はビフィズス菌をはじめとする乳酸菌。
この乳酸菌を手軽に、かつ効率よく摂取できるのがヨーグルトなんですよ。
ヨーグルトは、各メーカーから様々な種類のものが発売されています。
どのヨーグルトを選ぶか迷うところですが、実は腸内フローラのバランスは各人各様。
ある人には効果抜群のヨーグルトでも、ある人にとっては効果が感じられないということがあるんですね。
だから色々なヨーグルトを食べ比べる中で、自分に合うものを見つけるというのが、正しいヨーグルトの選び方。
自分に合うかどうかの判断は、同じヨーグルトを2週間続けて食べてみて、お通じが改善したなどの効果が感じられるかどうか。
効果が感じられるようなら、そのヨーグルトはあなたと相性が良いということなのでそのまま続けましょう。
効果が感じられない場合は別のヨーグルトに換えて、また2週間続けて試してみてくださいね。
オリゴ糖
ヨーグルトと一緒にぜひ摂っていただきたいのがオリゴ糖です。
腸内細菌にはそれぞれ好きなエサがありますが、ビフィズス菌にとっての大好物がオリゴ糖なんですね。
オリゴ糖は腸の中でビフィズス菌のエサ(栄養源)になり、善玉菌を増やす役割をしてくれるんですよ。
オリゴ糖は甘味料としても市販されていますが、
- きな粉
- バナナ
- 玉ねぎ
- ゴボウ
などにもたくさん含まれています。
発酵食品
発酵食品には乳酸菌をはじめとするたくさんの菌が含まれています。
まだヨーグルトが日本になかった頃(ヨーグルトが日本に入ってきたのは明治時代)、日本人は日本の伝統食である発酵食品から乳酸菌を摂取していたんですね。
- 乳酸菌:味噌、しょうゆ、漬物、キムチ、チーズ
- 酵母菌:日本酒、しょうゆ、酢
- 納豆菌:納豆
これらの菌はそれぞれ働きが違っています。
発酵食品はどれかひとつのものを食べるのではなく、違った種類のものを組み合わせてバランスよく摂るのが大切ですよ。
体の外側の菌「皮膚常在菌」
ここまで体の内側に存在する腸内細菌(腸内フローラ)についてご紹介してきましたが、ここからは体の外側に存在する「皮膚常在菌」について見ていきましょう。
腸内細菌の数は約1,000種類・100兆個ということでしたが、皮膚に存在する「皮膚常在菌」は10~20種類程度、約1兆個にのぼります。
皮膚常在菌の種類って?
腸内細菌(腸内フローラ)と同じように、皮膚常在菌にも「善玉菌」、「悪玉菌」、「日和見菌」という代表的な3つのタイプがあります。
腸内フローラと同様、それぞれ、「良い子」、「悪い子」、「普通の子」と考えていただければOKです。
善玉菌
肌にとって「良い子」の働きをする菌を「善玉菌」と言います。
肌の善玉菌を代表するのが「表皮ブドウ球菌」と呼ばれるもので、皮脂や汗を食べて脂肪酸を作り、肌を健康な弱酸性に保つ働きをしています。
また天然の保湿成分であり、肌のバリア機能を高めるグリセリンや、ニキビや肌荒れを防ぐ成分である抗菌ペプチドなども作っているんですよ。
いわゆる「美肌菌」というのは「表皮ブドウ球菌」のことを指しています。
悪玉菌
肌にとって「悪い子」の働きをする菌が「悪玉菌」です。
善玉菌ががんばっている健康な肌は弱酸性に保たれていますが、不規則な生活やストレスなどで肌の環境がアルカリ性に傾くと、元気になって様々なトラブルを引き起こします。
代表的な菌は「黄色ブドウ球菌」。
皮膚炎などの肌トラブルを引き起こすほか、アトピー性皮膚炎の原因にもなる菌なんですよ。
また体臭との関連も報告されているんです。
日和見菌
肌にとって良い働きをしたり、場合によって悪い働きをしたりするのが「日和見菌」。
代表選手が「アクネ菌」です。
「アクネ菌」は、一般的にはニキビの原因菌として有名ですよね。
きっとあなたも名前をご存知なのではないでしょうか。
でも肌が弱酸性に保たれているときには善玉菌と同じように皮脂を食べて脂肪酸を作り、肌を弱酸性に保って細菌の増殖を抑える働きをする、肌にとって良い菌なんです。
ただし悪玉菌が優勢になると異常繁殖し、ニキビ等の炎症を引き起こしてしまうんですよ。
美肌菌を減らしてしまう習慣
美肌を保つためには、肌にとって良い働きをする美肌菌(善玉菌)を増やし、逆に悪玉菌を減らすことが大切です。
まず普段行っていることの中で、美肌菌を減らすことになってしまっている習慣を考えてみましょう。
洗顔のし過ぎ
美肌菌は汗や皮脂を食べて肌を弱酸性に保つ働きをしています。
洗顔のし過ぎは美肌菌そのものを洗い流してしまうとともに、美肌菌のエサになる汗や皮脂も取り去ってしまうことになります。
メイクを落とす必要のある夜は、クレンジングと洗顔料を使った洗顔はどうしても必要になりますが、朝の洗顔は洗顔料なしの水だけ洗顔、またはぬるま湯洗顔だけで十分。
肌を美しくしたいと思うあまりに、「洗い過ぎ⇒美肌菌の減少⇒肌荒れ」という悲しい循環を招かないように気を付けたいですね。
参 照 美肌菌を増やしてツルツルたまご肌に 朝の水だけ洗顔 | NIKKEI STYLE
長時間の入浴
ダイエットのために半身浴等をしている方も多いと思いますが、あまりにも長すぎる入浴は美肌のためには逆効果。
上述の洗顔のし過ぎとも関係しますが、何度も顔を洗ったりすることで美肌菌や必要な皮脂までも洗い流してしまうことにつながります。
水圧の強いシャワーで顔を洗うのもNGですよ。
ピーリング剤の多用
ピーリングは酸などを使って肌の表面(角質層)を溶かし、取り去るという行為。
当然、美肌菌も角質層と一緒にはがれ落ちてしまいます。
バリっとはがすタイプの毛穴パックも同じ。
多用すれば肌の皮膚常在菌のバランスが崩れてしまいますよ。
美肌菌を増やすための習慣
次に美肌菌を増やすためには、どのような習慣を取れ入れていけば良いのかをご紹介しますね。
肌断食
メイクやスキンケアを止めて、お肌を休ませてあげるのが肌断食。
週末の2日程度を肌断食の日にし、朝晩、水またはぬるま湯洗顔で過ごしましょう。
美肌菌が洗い流されるのを防ぎ、肌本来の保湿機能・バリア機能を回復させることができますよ。
適度な運動
運動不足で普段から汗をかかない生活を続けていると、汗を出す汗腺はどんどん少なくなってしまいます。
汗は美肌菌の大切なエサ。
汗腺が少なくなって汗が減るのは困りものですね。
ウォーキングやストレッチなどの適度な運動で汗をかく習慣を取り入れましょう。
良質な睡眠
睡眠不足が肌荒れを招くということは、きっとあなたも経験上ご存知なのではないでしょうか。
肌の新陳代謝に必要な成長ホルモンは睡眠中に分泌されます。
睡眠不足は成長ホルモンの分泌不足を招き、肌の新陳代謝の乱れにつながるんですね。
また男性ホルモンの増加による過剰な皮脂の分泌から、ニキビの原因にもなるんですよ。
規則正しい生活で良質な睡眠をとるように心がけたいですね。
出来尾式ヨーグルトパック
美肌菌を増やすスキンケアの方法として、ビフィズス菌が入っているヨーグルトとその上澄み液(ホエイ)を使ってパックをする、「出来尾式ヨーグルトパック」をご紹介します。
「美肌菌」という名前の名付け親であり、NHK「美と若さの新常識」などで、美肌菌や皮膚常在菌について情報を発信されている、皮膚科医の出来尾格先生が推奨されているスキンケアなんです。
出来尾式ヨーグルトパックによって、
- 美肌菌の増殖を促進する
- 保湿
- 肌を弱酸性にする
- ソフトピーリング
- 毛穴の詰まりを溶かす
等の効果が期待できるんですよ。
準備するもの
- 無糖タイプのビフィズス菌配合ヨーグルト
- 市販のフェイスマスクシート(ドライタイプ)
ヨーグルトは、
- ビフィズス菌表示のあるもの
- 無糖タイプのもの
- 脂肪分カットではないもの(「脂肪分ゼロ」「低脂肪」等は不可)
- 新鮮なもの(賞味期限を過ぎたものは不可)
フェイスマスクシートは、
- ウェットタイプ・美容成分配合タイプは不可
出来尾式ヨーグルトパックのやり方
ヨーグルトとホエイでパックする方法
- ヨーグルトとホエイを器に取ってよく混ぜます。(約50g)
- 1を顔全体に均一に塗り、フェイスマスクノートをのせて手で軽く押さえ、10分間パックします。
- ぬるま湯で洗い流します。
ホエイだけでパックする方法
- ヨーグルトの容器からホエイ(上澄み液)だけを器に取りだします。
※ホエイが少ない場合は、ヨーグルトをスプーンで切るように混ぜて数分放置すると、ホエイがしみだしてきます。 - 容器にフェイスマスクシートを浸してホエイを吸収させます。
- シートを顔にのせ10分間パックします。
- ぬるま湯で洗い流します。
- 肌に傷や炎症のある方は控えましょう。
- パックをして「しみる」と感じたらすぐに取り除き、ぬるま湯で洗い流しまょう。
- ソフトピーリング作用があるので、週2回を上限にしましょう。
- 乳製品アレルギーの方は行えません。
参 照 化粧水やめたら美肌菌がふえた! | 出来尾 格 河出書房新社
まとめ
いかがでしたか?
「腸内フローラ」や「美肌菌」、そしてスキンケアの新しい流れ「育菌スキンケア」がどんなものなのか、おわかりいただけたのではないでしょうか。
今医療の世界では、健康な人の便を病気の人の腸内に移植するという、驚くような治療法が大きな成果をあげています。
これからはスキンケアの世界でも、自分の肌から採取した健康な美肌菌を自分の顔に戻すという方法が、どんどん採用されていくかもわかりませんね。
「出来尾式ヨーグルトパック」のところでご登場いただいた皮膚科医の出来尾格先生は、こうしたスキンケアの方法を「美肌菌戻し法」と命名されています。
最初に「美肌菌そのものが入った化粧品」としてご紹介した「美肌菌バンク」は、「美肌菌戻し法」のパイオニアと言えるスキンケアです。
ただ「美肌菌バンク」は、登録費用が200,000円、「美肌フローラ」6ヶ月分が400,000円弱と、あまり現実的な選択肢とは言えませんでした。
しかし最近登場した「エルピダ セリア」は、美肌菌採取・培養・凍結等をすべて含んで初回価格2,916円(税込)、継続の回数しばりもなしと、「美肌菌戻し法」による育菌スキンケアをグッと身近なものにしてくれました。
一方の「美肌菌を元気にする成分が入った化粧品」は、「美肌菌そのものが入った化粧品」で必要になる「美肌菌の採取・返送」といった工程がありません。
化粧品の購入にそこまで手間ひまをかけたくないという方には、こちらが向いているかも分かりませんね。
新しい化粧品に手を出す前に、まずは、
- 腸内フローラを整えるために食生活を見直してみる
- 美肌菌を増やすために「朝の水だけ洗顔」や「肌断食」を実践してみる
というところから始めてみるというのも良いかもしれません。
あなたも今日から「育菌スキンケア」、始めてみませんか?